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2012年8月19日日曜日

消費は満足度は上るが幸せとは限らない。金融資産額が多くなるほど、幸福感も高まる


ニッセイ基礎研究所の研究員の眼2012/08/17付のレポート「日本の高齢者の幸福感が高くないのは、お金を使うことに幸せを感じないためか?」では、高齢者の幸福感と人生満足度を調査しています。

レポートは「アンケート調査を利用して東京都区部に住む高齢者の幸福感の決定要因を分析した」もので、「幸福感としては,高齢者に現在幸福かを直接尋ねた主観的幸福度と,現在の人生に満足しているかを直接尋ねた主観的人生満足度を利用した」というもの。

研究は途中段階としつつ、
・高齢者の幸福感と旅行や趣味などを含めた消費支出との関連性は低い
・受け取る年金額と幸福感との関連性も低い
・保有する金融資産額が多くなるほど、幸福感も高まる
・幸福感は消費支出と関係なかったが、「人生への満足感」では消費支出が多いほど満足感が高まる傾向があった
と報告されています。

背景として、「一つの考え方としては、年金などの定期的な収入を得ることや、日常の生活費や日常の範囲で行われる旅行や趣味にお金を使うことは、それらが日常的であるがゆえに、お金を受け取る・使う楽しみに慣れてしまい、幸福感につながらないのであろう。あるいは、倹約・節約が美徳とされたため、お金を使ってしまうことを幸せと感じない可能性」ことを挙げています。また、「金融資産を多額に保有していることは、将来、病気になった場合や介護が必要になった場合などの不測の事態に備えることができ、生活の安定性が増していることで幸福感を高めている」といえ、「将来にお金を使える楽しみが幸福感の源泉になっている可能性がある」と分析しています。

現役世代には、「自分で貯める金融資産を増やすことが,退職後の幸福感や人生の満足感を高める重要な要素だと考えられる.従って,現役時代にライフプランに沿った十分な金融資産の蓄積することが退職後の幸福感を高めるために必要であり,そのための体制作りが望まれる」としています。

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