2014年12月現在、ルーブルが最安値更新し、ロシア株が急落している。
ロシアの代表的な株式指数であるRTS指数は、11月初めから下げ足を強めており、12月1日(月)の終値は10月末比-12.2%の958.3に。
12月11日には、ルーブルはドルに対して過去最安値を更新、一時1.4%安の1ドル=55.5955ルーブル。
ロシア中銀は政策金利を10.5%に引き上げた。ブルームバーグがまとめた調査でのエコノミスト予想中央値に一致したものの、別の調査によればトレーダーらはさらに大胆な利上げを見込んでいたといいます。
資源に経済を依存しているロシアにとって、原油価格の下落に端を発している。
原油価格が2014年11月に一段と下げた要因は、米ドル高による下落傾向に加え、①世界経済の減速、②シェールオイル生産拡大などによる供給過剰、③11月27日(木)の石油輸出国機構(OPEC)総会における生産枠据え置き観測などにより説明されています。
ジム・ロジャースは、この状況で、ロシアについて逆張りの見解を示しています。
「私の知る限り、ロシアの中央銀行は正しいことをしている。
これ以上は介入しないと言っている。
昨日、久しぶりの介入があった。
しかし、介入はしない方が賢明だ。
下がるものは暴落させればいい。
本来の水準に落ち着かせるべき。
そうすれば、立ち上がりリバウンドするはずだ。」
これを危機だとは思っていない。
ロシアは厚い外貨準備を有している。
ルーブル安は貿易収支にもプラスだ。
ロシアは原油の輸出代金をドル建てで受け取っている。
輸入増の要因には決してならない。
だから危機ではない。
多くの債務が償還期限を迎える。
ドル建て債務もあるが、ファイナンス可能と推測している。
ただし、自分自身で精査はしていない。」
~
「原油価格は永遠に下がったままではないと思う。
ロシアは原油価格回復でも、合理化でもリバウンドしうる。
ロシアは資源豊かな国。
そして、安い市場だ。
簿価の半分の株価がついている。」
~
浜町SCIコラム「ジム・ロジャーズ:ロシアはチャンス、金は待ち」より
プーチン政権は2012年に長期経済政策を策定し、経済政策の具体的な数値目標をあげています。今後、新政権はこれらの目標の実現に向けて前向きに取り組んでいくものと思われます。
長期経済政策で示された主な目標
2020年までに2,500万人の生産性の高い雇用を創出する
GDPに対する投資の割合を2011年の21%から2015年までに25%、さらに2018年までに27%に拡大する
世界銀行の投資環境ランキングにおけるロシアの順位を現在の120位から2018年には20位に引き上げる
労働生産性を2018年までに2011年比1.5倍に向上する
2018年までに高度技術製品・知識集約型製品がGDPに占める割合を2011年比1.3倍に増加する
(HSBC投信資料より)
*急落の後にチャンスありか?
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