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2014年12月23日火曜日

スマートベータの実力は? FTSE RAFI エマージング インデックスvsMSCIエマージングマーケット

日経(2014/12/22)の記事「新興国株指数の2.3倍上昇、「賢い指数」の底力 編集委員 田村正之」に、リサーチ・アフィリエイツ社が算出した新興国株式を対象とするスマートベータ(FTSE RAFIエマージング・インデックス)が紹介されていました。
日経記事によると、下記表の通り、過去15年で、代表的な指数であるMSCI新興国株指数に対し2.3倍の上昇を見せている(ともに円ベース)とのことです。


この指数に基づく投資信託「ダイワ・インデックスセレクト新興国株式」が大和証券から販売されているとのこと。

目論見書によると、「FTSE RAFI エマージング インデックスとは、FTSE社(FTSE International Limited)の流動性基準、時価総額基準、浮動株調整をクリアーした新興国の上場株式の中から、4つのファンダメンタル指標(株主資本、キャッシュフロー、売上、配当)に着目し、リサーチ・アフィリエイツ社 (Research Affiliates LLC) 独自のインデックス構成手法により、銘柄の選定およびウェイト付けを行なう指数です」と説明されています。
信託報酬は税込0.7776%。

下記のサイトには、1994年~2011年までのMSCIエマージングマーケット指数と、RAFIエマージングマーケット指数のパフォーマンス比較がされていて、同期間の平均リターン(年率)は、RAFI=13.08%、MSCI=4.98%であり、新興国ではその倍以上に相当する8%もの差が付いているということです。
・ファンダメンタルインデックス普及協会「RAFIエマージング(新興国)指数の利回りデータ」
http://fundamental.world401.com/data/emerging.html
RAFIのパフォーマンスが良かった要因について、ファンダメンタルインデックスでは、収益力を伴わない割高株をアンダーウエイトするため「バリュー投資」に近いスタイルとなり、人気先行株の多く存在するカテゴリーほど、時価総額加重平均インデックスとの差が大きくなると解説されています。新興国市場では、収益力と株価がかけ離れている「株価の歪み」が生じやすいのも要員であるとしています。

ただし、2009年、2010年、2011年はRAFIがMSCIを下回っています。

一方、インデックス投資日記@川崎「そういえばDCダイワ新興国株式ファンダメンタル・インデックスファンドってどうなったの?」では、「時価総額比で構成される代表的な指数をファンダメンタル・インデックスが上回ったと言ってもコストは考慮されていないため、実際に時価総額比のMSCIエマージングマーケットインデックスに勝てるかどうかは微妙なところ」との所感を示しています。
http://longinv.blog103.fc2.com/blog-entry-606.html

*ファンダメンタル・インデックスが通常のインデックスを将来にわたってもアウトパフォームしていくか、コストを上回って成果が出るか、注目ですね。
先の日経記事では、スマートベータ型投信は、これまでの投信と何が違うのか。特定の指数やルールによって組み入れ銘柄や比率を機械的に決める点では「インデックス型」に似ている。異なるのは、市場平均を上回る成績を目指すことと解説されています。他に、「低リスク型」、「等金額投資」が紹介されています。
「低リスク型」・・投資理論ではリスク(値動きのブレ)が高いほどリターンも大きいとされてきたが、運用の現場では「リスクを抑えた方がリターンが高くなりがち」との指摘が増えている
「等金額投資」・・株価が上がった銘柄は一部を売却することになり、割高株を持ち続けなくてすむ効果

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