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2012年9月9日日曜日

遺産分割でもめないために 老後の支援について切り出す 「相続」「介護」「資産管理」が必要

日経の月刊日経マネー 特集セレクトでの2012/9/5付の記事「「資産がない」家でトラブル多発、大相続時代の心構え」では、親子で共有すべき遺産相続の問題についてまとまってます。

「民間推計によると年間50兆円もの資産が、相続で動く」という「大相続時代」になっています。
背景には、「親と同居する長男が資産を継ぐ「家督相続」から、民法で定められた法定相続通りの「均分相続」を兄弟が主張する時代へと変わりつつある」ことがコメントされています。

実際には、遺産は「実家とわずかな金融資産のみ」で、分けるのが困難なケースが多く、増税、手取り収入減と年々家計が厳しくなっている中、ささやかな額でも相続を期待するようになっているとのことです。

「金融資産が不透明なまま、認知症になる親世代が増えている」という問題もあるようです。

記事では、親子で共有すべき4つの「相続・新常識」が示されています。

新常識1:「資産のない家」ほどもめる
⇒家庭裁判所の「遺産分割」紛争では、遺産1000万円強5000万円以下が最も多くて4割強、1000万円以下が約3割。典型例は「実家1軒とわずかな金融資産」という「分けられない」遺産の場合

新常識2:「普通の家」にも相続税がかかる
「2010年4月から実家相続の税負担が重くなり、今後は相続税の大幅アップが見込まれる」。
(筆者注:2010年4月から小規模宅地特例の適用が配偶者や同居及び継続居住している子しか受けられない等、厳しくなっています。消費税増税の議論が優先されたため相続税増税の議論は先送りされたものの、早ければ15年1月の開始予定です。)

新常識3:孫へ資産を移す「飛ばし相続」も
生前贈与の活用で資産移転により節税をする際、資産を渡す対象を孫まで広げて考えたい

新常識4:相続の前に「認知症」あり
「世界保健機関の2010年調査によると、介護を必要としない「健康寿命」と「平均寿命」の差は、日本人の場合7年弱。介護期間は平均7年と覚悟したほうがよさそう」とのこと。
「相続」「介護」「資産管理」支援を三位一体で考える必要。

また、「遺産分割でもめないためには、どうすればよいのか。まずは親子で資産整理を進め、財産を評価、遺言を書いて対策を練るのが、理想的なステップの踏み方」としています。
「相続税対策を考える前に、親の資産の全容を把握する必要がある」が、ファイナンシャルプランナーの藤川太さんによると「子供がなるべく早く親の資産を把握したいのに対し、親は運用内容を明らかにせず重い腰を動かさない」という課題が指摘されています。
「「老後の生活をどう支援できるか考えたい」など、やんわりと切り出し、老後生活を親子で考えるという姿勢を見せることが大切」ということです。
有効な方法として、
親と一緒に、老後の支援について考えようと切り出す
→介護や資産管理の方針を決める
→資産状況を確認
→どう分配していくかを家族会議の開催を提案
→親は遺言書を作成(定期的な見直しも大切)
という順序でのアプローチ例が挙げられています。

「「親が第三者の連帯保証人になっていたことが分かり、借り入れ返済などの対応を迫られる場合がある」(司法書士の川原田慶太さん)。子供は早めに親に対し債務の有無を確認し、資産だけでなく負債であるローンについては注意が必要とされています。子供が相続を単純承認した場合、親の資産だけでなく負債も無限に引き継ぐためです。


マネーの知恵(仮)関連記事:
2012/6/9 相続で遺産が少ない場合でも親族での争いは起こる

2012/6/5 モメない相続 長谷川裕雅/著


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