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2012年9月22日土曜日
生命保険は最終利回りを確認してから契約すべき
日本経済研究センター の'深尾光洋の金融経済を読み解く'2012/9/21付「金融商品に関する覚え書き―生命保険(その2)」では、生命保険の留意点が解説されています。
リンク: http://www.jcer.or.jp/column/fukao/index404.html
定期付き終身保険などの標準的な生命保険を契約すると、初年度1年間の払い込みの保険料の一部が営業職員報酬になります。「営業職員からセールスを受けて契約する場合には、相当の報酬が営業職員に対して、自分の保険料から保険会社経由で支払われること覚悟する必要」があり、「この高額の販売費用が存在するため、短期間で貯蓄性の保険を解約すると、解約返戻金は払込保険料を大幅に下回ることになる」と指摘しています。
内部収益率の計算をして保険契約を購入する人はほとんどおらず、長期間にわたる払込金額と満期保険金や解約返戻金の関係を理解して買う人は少ないでしょう。「貯蓄性の高い生命保険については、典型的なキャッシュフローについての内部収益率を開示すべきだと考えているが、未だに行われておらず、大部分の契約者は最も重要な利回りさえ理解せずに購入しているといえる」と指摘しています。
保険会社の選び方としては、「なるべく単純な商品(定期保険、養老保険、終身年金)で一切の特約を取り外した設計書を入手して、必ず表計算ソフトで複利最終利回りを確認してから契約すべきである。こうした情報は、本来、保険会社が契約者に事前に提供すべきであるが、残念ながら実行されていない」ということ。
深尾氏によると、「一番単純な掛け捨ての定期保険のばあいでも、保険会社間で二倍以上の料率差が存在する」とのことです。特に非喫煙者割引と健康体割引では、非常に大きな料率格差があるということです。
また、各保険の解説がされています。*詳細は元記事を参照下さい。
・定期(死亡)保険・・今後10年間に死亡したら1000万円の保険金が遺族に支払われる保険が10年間の「定期保険」⇒いわゆる掛け捨て保険であるため、貯蓄性は低い
・終身(死亡)保険・・何歳になっても死亡した時点で1000万円の保険金がもらえる保険が「終身保険」⇒契約を継続している限り遺族は必ず1000万円もらえるため、貯蓄性はかなり高い
・定期付き終身保険・・貯蓄性のある終身保険に掛け捨ての定期保険を上乗せする⇒保険料のかなりの部分が掛け捨ての定期保険の費用に充当されるため、貯蓄性はあまり高くない
・生存保険・・例えば65歳以上になって生存していれば、毎年100万円の保険金がもらえる保険が終身年金⇒貯蓄性の高い保険商品であり、長生きした場合の生活費を確保するという、長寿のリスクをカバーする保険
・養老保険・・定期保険と生存保険を組み合わせた商品、例えば、10年間で保険金1000万円の定期保険と、10年後の時点に生存していれば1000万円の保険金がもらえる生存保険の組み合わせ⇒10年以内に死亡しても10年後に生きていても1000万円が支払われるので、10年満期の積立型定期預金に近い商品
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