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2012年10月7日日曜日

アジア地域にとって、2011年から2020年の10年間が他の時期に比べてより重要である ジム・オニールの視点2012/10より

GSAM 会長 ジム・オニールの視点2012/10月「「21 世紀の世界経済の主役はアジア」にいつくかの疑問」がリリースされています。
記事URL; http://www.goldmansachs.com/japan/gsitm/report/pdf/viewpoints_92.pdf

「アジア地域にとって、2011年から2020年の10年間が他の時期に比べてより重要である」とのこと。
「成長国(グロース・マーケッツ)」8ヵ国(ブラジル、ロシア、インド、中国、インドネシア、韓国、メキシコ、トルコ)の世界経済への貢献は、実質ベースでおよそ15兆米ドルを見込んでおり、これにより、「世界経済の成長は約4.2%と、過去30年間を10年間ずつ3つに区切った場合、どの10年間よりも速い」と見ています。そして、「15兆米ドルのうち半分は中国の、25%はアジアにあるグロース・マーケッツの貢献によるものと予想」がされています。

中国やインドの成長率がやや鈍化しているものの、力強い成長が継続することは引き続き見込まれています。
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントは、「2011年から2020年までの10年間の中国の成長率を、当社ではその前の10年間の10.5%から7.1%に低下すると見ており、インドも7.5%から6.5%に低下すると見ています。一方、N-11諸国においては、実質GDP成長率が4.2%から5.3%に上昇すると見ています」とし、N-11諸国の成長は、「中国経済やインドの成長鈍化の効果を相殺するほど強くはない」としていますが、強調すべきは、「中国、インド、そしてN-11中のアジアの国々が、当社の想定通りの経済成長を遂げたなら、これら国々の世界経済に占めるシェアは大幅に上昇し、世界経済も、成長鈍化はあっても、おそらく過去10年間よりは力強い成長を遂げると想定」していることだとしています。
「中国が質重視に転換を行っている」とオニール氏は見ています。「中国の首脳たちは、意図的に10%を上回るような実質GDPの成長をもはや望まず、7?8%で良いと考えている」ということです。中国の5ヵ年計画が「個人消費がGDPに占める比率が、輸出や政府主導の設備投資に替わって最大になることを重視している点が重要」「これまで経済成長の恩恵を受けていなかった層の所得を向上させ」「所得格差の縮小も想定」しているということです。

他、米・欧・豪・香港・アジア数ヵ国への短い出張などについて綴られています。

日本について、「今の日本は、どんなことからでも、悪い結果を出そうとしているように見えます。それが、世界経済の悪いサイクルであろうと、国内のエネルギー問題であろうと、そして経済的にも、その他の面でも危険をはらむ中国とのやっかいな小競り合いであっても。その上政治においては、自民党が近年では最も国粋主義的な人物の1人を総裁として再選しようとすることで、陰鬱な空気が再び漂ってきています。こうした動きは、決して日本のためにはならないと思えます。また、日本にとって是が非でも必要なのは、日銀幹部の血管に、少しでもよいので、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の血を注ぎ込むことではないでしょうか。最近再び円高が進んでいることは、非常に異常な事態だと考えます」と言及されています。

マネーの知恵(仮)関連記事
・2011/7/19 BRICsから「グロース・マーケッツ(成長市場)」へ(ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント会長 ジム・オニール氏)

・2010/12/28 BRICs、VISTA、NEXT11 、MENA とは


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