2012年の金価格(スポット)は2011年末の1トロイオンス=1,564.91ドルから足元で1,667.18ドル(12月19日時点)と6.5%上昇しています。
「金価格は年次ベースでみると2001年から11年連続で上昇しており、残り1週間ほどで価格急落がなければ、12年連続となる見込み」とのことです。
岡三アセットマネジメントのコラム、ファンドマネージャーの眼『 2013年の金相場を考える 』(2012/12/21)では、2013年も金価格は、下記の3点を理由に上昇するとの見通しを伝えています。
記事URL: http://www.okasan-am.jp/colum/fundmanager/2012/12/-2013.html
①米国の金融当局によるドル紙幣の大盤振る舞い
米国の金融当局は2013年1月から毎月7兆円規模の資産購入を決定しており、これに伴って大量の資金が市中に出回るとみられる。
→市中の資金の量が増加することで通貨(ドル)の価値が希薄化することが懸念
→ドルの代替資産とされる「金」は相対的に価値が上昇
②新興国(の中央銀行)による「金」購入
2010年からは新興国主導で売り手から買い手に転じている
この大口の買い手により金価格を更に押し上げるのではないか
*「南欧を中心に投資対象としての国債の信頼が揺らぐ中で、外貨準備の一部を金に振り向ける国が増加している」というのが背景
*世界中の金の大半は先進国にあり、米国と欧州の中央銀行は準備金に占める金の割合が大きい
Business Insider「The 10 Biggest Gold-Hoarding Countries In The World」(2011/5/5)
③中国の旺盛な需要
中国では個人による金地金の売買は政府により厳しく制限されてきたが、2007年7月に解禁以降、金を購入する勢いが強い。「金」を好む国民性も影響している可能性。
●懸念点
米国の景気動向が最大の懸念材料
米国の景気が順調に回復した場合、年後半には金融政策の転換が意識され始めると考えており、その場合は金価格の上値を抑える要因になると見込まれる
豊島逸夫
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