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2012年11月9日金曜日

自営業者らが任意で上乗せしている国民年金基金 巨額の積み立て不足1兆4千億円


年金基金制度の積み立て不足が深刻な状況にあっています。
国民年金基金は、自営業者らが国民年金に上乗せして任意加入している基金です(*)。2011年末での積み立て不足が約1兆4271億円に達していると報じられています。
(日経(2012/10/23)「国民年金基金、積み立て不足1兆4千億超 11年度末」)

国民年金基金連合会のホームページを見ると、詳細の報告は見当たりませんでしたが、財政・資産運用状況というところに推移が示されています。
国民年金基金 トップぺージ > 事業概況 > 財政・資産運用状況
URL: http://www.npfa.or.jp/jigyo/finance/index.html

財政・資産運用状況によると国民年金基金の積み立て不足と運用利回りの推移(H14-H23年度)は下記の通り。リーマンショック時の平成19、20年度に運用利回りの大幅悪化とともに、積み立て不足が膨れ、挽回出来ずにむしろ平成21~23年にかけて悪化している状況です。






日経によると、
2011年度末に必要な積立金は4兆1015億円だったが、残高は2兆6743億円にとどまっている。将来の年金を現役時代が掛け金として積み立て、受給者に給付する仕組み。将来の給付のために必要な原資として保有しておかなければならない責任準備金に占める積み立て不足の割合は11年度末時点で34.8%。 加入者は約52万人で、受給者は約34万人。受給者が増える一方で加入者は減収傾向にある。また運用利回りが想定を下回っており、基金の財政は深刻化している
ということです。

なお、公的年金の保険料の一部を企業が代行して運用している厚生年金基金制度も厳しい財政状況のもとに、厚労省により、赤字の基金は5年以内に解散し、制度も10年で廃止する案をまとめ、専門委員会に提示されています。
厚生年金基金の資産は総額で約27兆円あるが、半数の基金が代行部分に積み立て不足を抱えており、その総額は1.1兆円に達するという状態になっています。

*年金の3階部分である厚生年金基金制度の廃止が決定した中、2階部分のみならず、3階部分まで確定給付で国が保証している国民年金基金のあり方も今後問われてくることになりそうです。
国の確定給付の年金制度は最終的には国の負担となるのでしょうか。

(*)参考:
2012/10/21 日本の年金制度と国民年金(老齢基礎年金)・厚生年金について
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/10/blog-post_21.html

【関連記事】
・2012/10/22 企業年金とは何か?確定給付企業年金や確定拠出企業年金といった仕組みを知る
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/10/blog-post_2321.html
・2012/11/6 20代・30代の国の年金制度への正しい考え方
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/11/2030.html
・2012/10/16 日本の年金制度は16カ国中14位(マーサージャパンによる評価) 高齢化の進展で現役世代に過剰な負担、現在の年金制度を持続は困難
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/10/1614.html
・2012/9/2 30-40 歳代の「資産形成層」の金融面の特徴と顧客ニーズは何か
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/09/30-40.html

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