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2012年11月30日金曜日

20・30代にとっての国の年金に対する理解をするためのコツ


20・30代にとっての国の年金に対する理解をするためのコツが、FPで企業年金連合会 会員センター調査役(嘱託)などをされている山崎俊輔氏の日経(2012/11/27)「国の年金は上手に頼り、賢く疑う 国の年金はバラ色老後に欠かせない(4)」のコラムにて語られています。

*若い世代にとって、年金は遠い先のことなのでなかなか普段真剣に考えることが少ない問題だが、「その時」になる前に長い期間をかけて準備をしていく必要があります。国の年金制度は当てにし過ぎるものでもないですが、最低限の保障と考えるべきというところでしょう。厚生年金や企業年金は会社制度・勤続年数・給与水準によっても変わってきますが、自分についての将来設計・ライフプランを考えておくことが将来困らないようにするためには大切です。

ポイントのメモ/

・若い世代(20~30代)は、まずは、仕事を頑張ること。特に厚生年金の場合、自分頑張れば、自分の年金額のアップになって返ってくる部分が大きい。「たくさん保険料を納めた人」は将来の年金額もアップして戻ってくる
・「長く働き続けること」は年金額を増やす重要なポイント。30年働いてその後未納した人と、22歳から65歳まで43年間働いた人では、年金額は大きく異なる。仮に同じ平均賃金だったとすれば、長く働いた人は長く保険料を納めた分、1.4倍年金額が多くなる

・若い世代にとって、今まで育ってきた時間以上の時間を経過しなければ65歳はやってこないほど遠いことなので、若い世代が年金制度を合理的に理解できないのは当たり前。遠い将来についてきちんと計画的に考え、準備することの重要性を理解することは難しい
・行動経済学の研究でも、遠い未来のことほど人は先送りしてしまう、つまり合理的でない選択をしてしまうことが明らかになっている(近視眼的選択あるいは異時点間での選択の不合理などといわれる)。要するに、目の前の生活をエンジョイすることが優先されてしまい、遠い将来の経済的リスクを自覚し、今は苦しくても合理的に資金準備することは難しいということ

・定年退職後になって生じた格差はもうほぼ固定されてしまう。そのときに持っている財産、そのときにもらえる国の年金額が自分の老後のすべて
・老後の豊かさを本当に欲しいと思ったら、リタイアまでに1億円は欲しいところ。生命保険文化センターの調査ではゆとりある老後の望ましい金額について月額36.6万円(「生活保障に関する調査」2010年12月)。これを女性の65歳時点での余命23.66年で考えれば合計で1億400万円が必要になる。1億円は欲しいが、実現は難しい
・38年の会社員人生の中で1億円をためたいのであれば、毎月14.66万円をため続ける必要がある(金利は2%と設定)。しかも住宅ローンの返済分や子どもの教育費はこれと別に確保しなければならない。若い頃、積立を少額にしたら(例えば毎月10万円に下げる)、その分40~50歳代の負担は高くなる(毎月21万円必要になる)

・「本人はまだよく分からない未来に対して強制的に備える仕組み」として国の年金制度は大切
・今後、国の年金水準が下がるとしても、老後の基本的な生活費のやりくりにはなるだろう。また、実際にはどうなるか予測できない長寿リスクに備える余裕資金が不要となるので、これまた準備が現実的なものになってくる
・国の年金を活用し、さらに上積みをはかっていくことが老後の豊かさを確保するための現実的戦略。老後をバラ色にしたいと考えたとき、国の年金はバラ園の土、のようなもの

【関連記事】

・2012/10/21 日本の年金制度と国民年金(老齢基礎年金)・厚生年金について
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・2012/10/22 企業年金とは何か?確定給付企業年金や確定拠出企業年金といった仕組みを知る
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・2012/11/6 20代・30代の国の年金制度への正しい考え方
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・2012/9/2 30-40 歳代の「資産形成層」の金融面の特徴と顧客ニーズは何か
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