記事URL: http://bylines.news.yahoo.co.jp/tomoyaasakura/20130226-00023634/
内容は下記の通り。
・個人向け国債は、2011年12月募集分から、東日本大震災の復旧・復興支援に役立てることを明確にするために「個人向け復興国債」と名付けられた。商品そのものは以前と変わらず、「固定3年」、「固定5年」、「変動10年」の3種類
・その中でも比較的金利が高く、かつある程度の金利上昇のリスクヘッジとなる商品が「変動10年」の国債
・「変動10年」の国債のメリット
(1)1年経過後に解約すれば、元本割れはしない。
(2)下限の金利が設定されているとともに、金利上昇にも強い。
(3)投信に比べて、コストがかからない。
要は、
(1)10年国債は1年経過すれば中途解約可能であり、解約時に直近2回分の税引き後の利息をペナルティとして支払えば、元本が毀損することはないため、1年経過すれば、どのタイミングで解約しても元本割れはしないし、
(2)最低利回りが0.05%と決まっているので、低金利の状態が続いても、最低金利は保証される。一方、金利が上昇しても、半年ごとに付与される金利が変更されるので、金利上昇にも対応する(金利のフロアー(下限)が保証され、かつアップサイド(上昇)もとりにいけるといった非常に有難い商品)で、
(3)さらに、国債を販売する金融機関は、国から0.5%の手数料を受け取るが、直接投資家からは徴収しないので、通常の投資信託等を買うよりも低コストである、
というメリットがあるということになります。
一方で、債券市場関係者のブログ・85deskの記事(2013/2/26)「個人向け国債は国債の暴落への備えに有効か」では、「ざっくり言ってしまうと「利払い・償還に不安がある」と市場が思ったら暴落すると私は思う」し、「「変動10年の個人向け国債がJGB暴落ヘッジに有効である」と言うのには少々抵抗感があります。デフォルトリスクに対するエクスポージャーは変わらん」「固定利付きのJGBよりも金利上昇ヘッジ機能があることは認めますが、それを持って”国債暴落への備え”と言ってしまうのはちょっとどうかなぁと思った」との感想を述べておられます。
記事URL: http://85desk.blogspot.jp/
マネーの知恵(仮)関連記事:
・2013/3/17 [感想と書評]日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル 橘玲/著
http://money-learn.seesaa.net/article/347446977.html
(ASKコメント)
*個人向け国債は金利分を払う変わりに元本保証という特別な設計になっているため、朝倉氏は、金利上昇懸念(債券価格の下落懸念)のある現状下で、そのメリットを享受できることを紹介しています。
ただ、日本国債のデフォルトという「有事」は想定していないのでしょう。
その点を、85deskさんは指摘をしています。
主張としては別にどちらも正しいかとは思いますが、ただちに日本国債のデフォルトを心配することもないかとは思います。
低金利の個人向け国債には個人的にはあんまり魅力を感じません。。。お金がたくさんあって、かつ、安全志向の人には良いのかなあと思います。
朝倉智也
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・2012/12/28 AKB48を広告起用も不振の個人向け復興応援国債 「握手権」は必須か!?
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/12/akb48.html
・2012/11/19 AKB48の販売促進は厳しい状況の裏返し!? 個人向け復興応援国債のPR
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/11/akb48pr.html
・2013/3/1 日本国債金利は妥当か、バブルか?日本の財政懸念に賭けて利益を出す方法
http://moneyneta.blogspot.jp/2013/03/blog-post_6095.html
・2012/8/15 日本の国債相場が安定している理由(日本証券経済研究所の中島将隆氏の小論文「日本の国債相場を支えているものは何か」より)
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/08/blog-post_6211.html
・2012/10/12 日本国債の金利上昇で銀行の損失 金利1%上昇で6.4兆円、2%上昇で13.3兆円
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/10/blog-post_12.html
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