参照記事: http://takumi-ifa.cocolog-nifty.com/diary/2014/11/post-f272.html
同氏が証券会社に入社して1年ぐらいの頃の平成バブルのピークであった1989年に気が付いたそうです。
① 投資家を儲けさせている証券マン
② 投資家に儲けさせていない証券マン
では、圧倒的に②の証券マンがお客様から好かれていたとのことです。
その理由について、マーケットは、下記のような要因により、心地よい感情に従うと儲からない仕組みになっているためだと説明がされています。
損益が大きくなるほど鈍感に(感応度低減)
損の痛みは利益の2.5倍(損失回避)
なぜそうなるの、脳の働き(神経経済学)
例えば、証券マンが下記の提案をします。
「このA株とB株どちらも○○という理由で相当割安ですので、近い将来上昇すると思います。
過去のデータからも底堅いようですし。」
顧客が納得し、下記の買いを行います。
「両方とも2倍以上になる可能性は充分だな、下げても1割以上はここから下がらんだろう。
よし、両方とも100万円ずつ買っておこう。」
そして、その後、A株は120万円に上がっていますが、B株は80万円に値下がりしている場合、① の投資家を儲けさせている証券マンは、躊躇なくB株の損切りを勧めるが、②の投資家に儲けさせていない証券マンは、最初の購入理由のことは考慮しません。
投資家は損をするのが嫌いなので、
証券マンの
「株を売って堅く20万円利益を確保しておきましょう。
B株もそのうち反発して利食いになりますよ。なにせ良い株なんですから。」
という提案に、
「確かに今A株売れば20万円の利益か、もしこの後下がって利益がなくなったらばからしいしな。
それに俺の考えは間違ってないよな、こいつは俺の考えをよく理解している。いい提案だ」
と思って、結果、行き着く先は、小幅な利益が続く売買帳と評価損で身動きが取れなくなった投資残高が出来上がるということです。
*これは、証券マンが付いているかいないかによらず、個人投資家が共通して陥る心理のワナです。
証券マンの仕事は、お客を儲けさせるかどうかではなく、気持ちよく売買してもらえって手数料を頂けるかどうかなので、お客の感情に反して合理的に投資行動を導ける技量が本当は求められているのでしょうが、それはまた一段別のものということなのでしょう。
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