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2015年10月13日火曜日

証券営業の現場 大手証券会社元社員が語る「顧客が資産を失っても、路頭に迷っても関係ない」

証券営業の現場の声を伝える記事がありました。
ビジネスジャーナル
大手証券会社元社員「手数料稼ぎ第一で、クズ株も押し付け。顧客の損に興味なし」
http://biz-journal.jp/2013/03/post_1767.html

記事では、某大手証券会社の元女性社員Y氏(仮名、30代前半)が下記のことを語っています。
証券会社では、電話、対面で顧客からの株などの売り買いに対応する窓口業務を行っていたようです。

「私が勤務していた当時は、個人の名前と成績グラフが貼ってありました。日々、どれだけの売り買いを顧客にさせ、手数料を取ることができたのかをわかるようにするためです。社員間の競争意識が強かったので、とにかく顧客に売り買いをさせることに全力を注いでいました」

「手数料は取引金額に応じて異なります。ですので、私たちの間では億以上の資産を株式投資されている顧客は『大切な顧客』ですが、資産数千万円程度の顧客は『たんなる顧客』、それ以下の数百万、数十万の顧客は『クズ』『ゴミ』と呼んでいました。顧客から電話を頂いても、億単位の方以外のあしらいは適当でした。少額の運用に頭を使うのは時間の無駄ですし、売り買いしていただいても数十万、数百万円程度の取引額では手数料も微々たるものです。そんな手数料のために、事務処理をするのは面倒ですから」

「逆に、証券会社の上部から“とにかく売れ”と言われた長期的な値上がりが見込めない株=“クズ株”は、投資金額が数百万、数十万レベルの顧客に押し付け販売します。多少でも上がらないとマズイので、売りつけ後に社内で株価を操作し数日だけ上げ、あとは下落していきました。顧客の資産よりも、自分の成績を上げることが大切なので、より多くの手数料を稼ぐために、顧客と投資金額について相談しながら、目先だけ上がるような銘柄を勧めていました。上がった時に株を売らせるのではなく、少し下がりだした時に、損切りをさせて、また目先で上がるような銘柄を勧めます。こうすることで、顧客は少し儲けている、儲かっているという気持ちになるようです。実際に、この方法で何人かの顧客は私に感謝してくださいました」

「どんな銘柄でも、基本的にどんどん売り買いさせていました。実際は、このまま置いておくほうが儲かりそうな銘柄でも、手数料の儲けのために移動(現在保有する株を売って、他の株を買うこと)をお勧めしたことが多いと思います。株価は政府要人の発言や出来高数などによって変化します。さらに、ひとつひとつの銘柄にはクセのようなものがあり、毎日見ているとクセがだいたい読めるようになります。そこで、銘柄移動を繰り返し、何度も繰り返させることで手数料を頂いていました。ですから、顧客が増えているはずだと思っていた総資産は、アッという間になくなっていきました」

「顧客が資産を失っても、路頭に迷っても関係ないです。だいたい、自力でなんの勉強もせず、ただお金を預け、電話をかけていれば資産が増えると思っているほうが間違いだと思います。他の証券会社社員の方は知りませんが、私はリスクの高い信用買いを顧客にお勧めすることはしませんでしたので、顧客が借金まで背負われることはなかったと思います」

「一番大切なことは、証券会社社員の話は絶対に鵜呑みにしないこと。特に、いいことずくめでリスクを言わない場合には、“クズ株”の営業だと思って間違いなし。次に、株取引はネットやスマホが一番。いかに自分流の投資法や自分に合った銘柄を見つけるかが、決め手になると思います」

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