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2012年11月20日火曜日

外資系投資銀行 クロスボーダー案件の増加によりM&A部門拡充

厳しい環境が伝えられる外資系投資銀行ですが、M&A部門は拡充しているようです。
日経記事(2012/11/18)「米系証券、M&A部門の人員増強 円高で案件増」では、円高などを背景に日本企業が活発な海外買収に乗り出しており、クロスボーダーのM&A業務に外資系が強みを持つことが背景にしている解説しています。

記事では、

・シティグループ証券
11月に外資系の投資ファンドから買収経験の豊富な人材をスカウトし、M&Aグループの責任者に。最近の3カ月で、若手も含め部門の約1割に当たる7人を採用
シティの神保裕一投資銀行本部長「M&Aは東京の仕事の評価が(世界で)高まっている」

・ゴールドマン・サックス証券
世界の金融環境が不安定な中、企業のリスクヘッジ志向が高まるとみて、高度な技法を使う資金調達を手掛ける部門強化のため、幹部クラスを採用。大型の海外M&Aを手掛ける際に発生する為替リスクを抑えたい企業のニーズも取り込む。

・三菱UFJモルガン・スタンレー証券
M&A部隊について「海外企業買収は活況を呈しており、M&A専任の人員を1割増強する方向で、採用活動を始めている」(幹部)

・JPモルガン
投資銀行部門で若手を中心に採用しているもよう

と、各社の状況を伝えています。

また、「メリルリンチ日本証券は債券部門で香港からトレーダーを数人東京に異動させるなど、米系ではM&A部門以外の人員拡充の動きもある。人件費を比較的安く抑えられる若手を採用したいとの意向も強いようだ」とのこと。

【関連記事】
・2012/9/20 【書籍】外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/09/5000.html
・2012/10/31 UBSが大リストラ 従業員の15%にあたる約1万人を削減
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/10/ubs15.html
・2012/9/28 リストラの嵐の外資系金融機関 厳しい雇用環境が続く見通し
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/09/blog-post_3577.html


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2012年10月31日水曜日

UBSが大リストラ 従業員の15%にあたる約1万人を削減


スイスの金融大手UBSが、従業員を約1万人削減することなどを盛り込んだ経営再建策を発表しました。

UBSによるメディアリリース(2012/10/30):
UBS announces strategic acceleration from a position of strength

エルモッティCEOが主導している34億スイスフラン(36億3000万ドル)の節減と株主への還元に向けた3年にわたる投資銀行業務の見直しの一環で、今回のリストラでは債券取引から撤退、プライベートバンク業務と規模を縮小した投資銀行業務に注力するということです。
人員削減は2015年までに順次実施、削減規模は現在の従業員の15%に相当、主に英国、米国、スイスの従業員が解雇の対象で、従業員数は約6万4千人から5万4千人に減ることになります。
削減地域はロンドンが中心。スイスでは今後2~3年間で約2500人、米国ではこれをわずかに上回る数で、残りは英国になる模様です。

UBSは2008年に債券取引で500億ドル以上の損失を出して破綻寸前に追い込まれ、2011年には投資銀行部門の株式トレーダーが未承認の取引を行い約20億ドルの損失を出していました。

改革の決定は世界経済が悪化し、規制当局の姿勢が厳しくなり、資本規制も強化されつつあることが明瞭になったことが契機となっているようです。
リスク資産は現在の約3千億スイスフランから2017年末までに2千億スイスフランにまで減らす目標を設定しています。
*2012/10/30時点で1フランは約85円

主要メディアが報じています。
・WSJ「UBS、ロンドンのトレーディング部門で数千人規模の解雇を実施」(2012/10/31)
http://jp.wsj.com/Business-Companies/node_539210
・Bloomberg「UBS、1万人削減やリスク資産8.5兆円圧縮で株主還元拡大へ」(2012/10/29)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCMMAY6KLVRB01.html
・ロイター「スイスUBS、フィクストインカム部門の縮小と1万人削減を計画 第3四半期は赤字」(2012/10/30)
http://jp.reuters.com/article/companyNews/idJPTK822700820121030
・日経「UBS、従業員1万人削減 投資銀行を縮小」(2012/10/30)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM3005R_Q2A031C1FF1000/

ブログ'金融日記'にてブロガー藤沢数希氏は、水面下で、スイス政府から強烈な圧力を受けていたのではないかと推察しています。UBSやクレディ・スイスの資産規模は自国のGDPをはるかに上回っている資産規模の影響力があり、自国スイスの金融機関が規制などにより、国際金融マーケットでの競争力を多少なくすことになっても、次の金融危機で他国に救済を要請しなければいけないかもしれないことになり主権が脅かされかねなくなるという屈辱的なリスクを無くす方を取ったのではないかとして、「UBSの恐ろしいほどの人数のリストラは、世界の金融システムを変えていこうという何か大きな力が働いているように思える」と印象を述べています。
金融日記「UBSの1万人リストラとスイス政府の決断」(2012/10/30):
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51934552.html

【関連記事】
・2012/9/20 リストラの嵐の外資系金融機関 厳しい雇用環境が続く見通し
http://moneyneta.blogspot.jp/2012/09/blog-post_3577.html
・2012/9/19 外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々(藤沢数希/著)読後の感想
http://money-learn.seesaa.net/article/293271618.html

2012年9月20日木曜日

リストラの嵐の外資系金融機関 厳しい雇用環境が続く見通し

外資系投資銀行業界の厳しい雇用環境が鮮明になってきています。

大きなグローバル金融の動向に伴う背景は、マネーの知恵(仮)(2012/9/19)「外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々(藤沢数希/著)読後の感想」で紹介している書籍が面白いです。

ロイターの2012/9/20付の記事「投資銀行業界、2017年までに7万5000人の人員削減が実施される可能性=調査」では、「投資銀行業界における50万人分のポストのうち、今後5年で最大15%相当が削減される可能性がある」(ローランド・ベルガー・ストラテジー・コンサルタンツ調査/2012/9/19)と伝えています。
ユーロ圏危機・規制の強化が、収入、利益率、リスク選好の姿勢に影響を及ぼす見通しのようです。
「投資銀は長期的な成長見通しでアジアや南米、東欧に重点を移していくべきだが、これら市場が短期的に低迷するリスクも織り込んでおく必要がある」とコンサルタントのマルクス・ベーメ氏によるコメントがされています。
記事リンク:http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK820249020120920

Bloombergの2012/8/2付の記事「ゴールドマンなど外資系証券9社、日本で人員削減を急加速」では、日本で業務を営む外資系証券9社が、2012年3月までの1年間に全体で前年の2倍強の人員を削減していたことを伝えています。「欧州債務危機の長期化でグローバルにコスト削減が迫られる中、日本から、人件費などの安い香港やシンガポールなどのアジアの他の地域に人員を移す動きなどがある」ということです。
各社が金融庁に提出した資料に基づきブルームバーグ・ニュースが集計したところでは、「外国証券の日本の従業員総数は、12年3月末で6796人と1年間で537人(7.3%)減った。11年3月末は7333人で239人(3.2%)の減少だった」ということで、「削減のペースが急拡大している」ということです。
前年度の主要行の削減規模は、
ゴールドマン・サックス証券が14%減の847人(外国証券9社の中で最大で、1年前の人員数は987人)
クレディSは8.6%減の540人
ドイツ証は7.9%減の834人
BNPパリバが7.4%減の462人
とのこと。
ただ、「今後大きな削減がある可能性は低く、反動から人材採用の動きも出てくる」との見方のコメントもされています。
記事リンク:http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M83XFD0D9L3601.html

日経キャリアNET「金融人材のゆくえ 2012年後半-2013年前半見通し」では、エグゼクティブ・サーチ・パートナーズ 代表の小溝勝信氏より、2012年9月から2013年6月までの金融人材の求人動向が伝えられています。
M&Aビジネス、不動産は需要あり、ヘッジファンド、プライベートバンク、資産運用はほどほど、他は求人がほとんどない状況のようです。
個人投資家向けのビジネスでは、投信関連、個人富裕層関連、外資系金融機関での、個人向け投資商品の販売会社の卸ビジネスで需要があるようです。
企業向けファイナンスは、最近の景気の低迷と優良企業の余剰資金状態を反映して企業の資金需要は小さく、人材需要はほとんどないということです。
記事リンク:http://career.nikkei.co.jp/contents/finance/

読売オンラインの発言小町のトピック「40歳アメリカ人外資金融リストラ再就職の可能性」では、リストラされた41歳の状況について厳しい見解が飛び交っています。
リンク:http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2012/0319/492789.htm?g=02


また、「外資系金融マンのリストラ日記」では、外資系金融で仕事をしていたがリストラでクビになった著者による、外資系企業の実態、リストラの場面、リストラ後の就職活動(執筆時時点で無職)、給料は高いが雇用の継続性等を考えると日系企業と比べて良いのかといった視点での分析などがライトなタッチで描かれています。


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