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2016年1月30日土曜日

2015年の日本の投資信託マーケット

三菱アセット・ブレインズより、「2015年 年間投信マーケット概況」が公表されています。
http://www.mab.jp/upload/market/pdf/attach00000079.pdf

投信マーケット概況は下記の通りサマリーされています。
▪ 2015年の新規設定は592本(2014年:668本) 、1兆8,003億円(同:2兆2,652億円)と前年に比べ設定本数、設定金額とも減少した。
▪ 分類別設定額では、 「外国債券型」が6,224億円と最も多く、次いで「国内株式型」が4,870億円、「外国株式型」が3,730億円となった。設定額の変化では、「国内株式型」は前年から2,298億円と大幅に増加したが、「外国債券型」が前年比4,659億円減少、「ハイイールド債券型」が同1,163億円減少(設定額:205億円)、「不動産投信型」が同628億円減少(同:923億円)と減少が目立った。

▪ 個別ファンド別の新規設定額では、「日本企業価値向上ファンド(限定追加型) 」(1,058億円)が1位で1千億円を上回った。2位は「グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年決算型) 」(899億円)。
3位 新光シラー・ケープ日本株式戦略ファンド(リスク・コントロール付)
4位 G金融機関ハイブリッド証券(ヘッジあり)2015-12
5位 日興アムンディ日本政策関連株式ファンド

・流出が多い上位3本と流出額は下記の通り。
1 野村ドイチェ高配当インフラ関連株投信(米ドル)毎月 4061億円
2 グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型) 1593億円
3 GSハイ・イールド・ボンド・ファンド 958億円

DCファンドは規模はまだまだですが、少しずつ拡大していることが窺えます。
▪純資産残高は3兆4,586億円と、前年から3,522億円の増加となった。
▪ 流出入額は2,634億円の流入超と、前年から流入額が601億円増加した。

2016年1月18日月曜日

「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015」 1位受賞は「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」

「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015」というのの結果発表が2016年1月16日(金)にありました。イベントの詳細等はリンク先のブログ記事の通り。
・マネーの知恵(仮) 「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2015」発表 投信のコスト革命により1位はニッセイ外国株式インデックスファンドが獲得、上位常連のVTは3位

要は、個人投資家(ブロガー)が1人5票をお好みの投信・ETFに投じるというもので、159人×5の投票ポイントの集計結果です。
投票層は、30代~40代の資産形成世代で積立投資をしている人たちが多いと思われます。低コストでの長期分散投資を志向している人たちが中心で、インデックス型の商品が人気になりやすいという、いい意味で変わったイベントです。日本の投資信託の平均信託報酬は年率1.61%(モーニングスター調べ)なので、平均の信託報酬を取ったら1%以上の差になると思います。
公式サイト: http://www.fundoftheyear.jp/2015/
1位 投票者数67人、218ポイント獲得
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド(ニッセイアセットマネジメント)
2位 投票者数24人、73ポイント獲得
三井住友・DC全海外株式インデックスファンド(三井住友アセットマネジメント)
3位 投票者数22人、59ポイント獲得
【VT】バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF(ザ・バンガード・グループ・インク)
4位 投票者数19人、45ポイント獲得
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(セゾン投信)
5位 投票者数14人、41ポイント獲得
ひふみ投信(レオス・キャピタルワークス)
6位 36ポイント獲得
eMAXISバランス(8資産均等型)(三菱UFJ国際投信)
7位 33ポイント獲得
結い2101(鎌倉投信)
8位 32ポイント獲得
世界経済インデックスファンド(三井住友トラスト・アセットマネジメント)
9位 17ポイント獲得
ひふみプラス(レオス・キャピタルワークス)
10位 iシェアーズ MSCI 日本株最小分散ETF(ブラックロック)(ポイント数不明)

2016年1月17日日曜日

最近のレバレッジ投信の動向について(日銀レビューより)

日銀レビューにて、「最近のレバレッジ投信の動向について」が公表されています。
http://www.boj.or.jp/research/wps_rev/rev_2016/data/rev16j01.pdf

「最近、わが国家計によるレバレッジ投信を用いた株式投資が拡大している。レバレッジ投信については、①それにかかるリバランス取引が日々の株価変動を増幅させうる、②多額の資金変動が生じると流動性が低下し、株式市場全体にもストレスを与えうる、といった指摘もあり、その動向に注目が集まっている。これまでのところ、わが国のレバレッジ投信については、日々の株価変動に対する「逆張り」の資金流出入によってリバランス取引の影響は抑制されているほか、その流動性も十分に高いとみられる。
もっとも、レバレッジ投信の規模が増加基調にあることも踏まえると、先行きもレバレッジ投信の動向、とくにストレス時におけるその金融市場への影響には注視していく必要がある。同時に、レバレッジ投信市場をモニターすることは、家計のリスク・テイク姿勢を把握するうえでも有益と考えられる。」
「家計のレバレッジをかけた株式投資の動向は、過去の経験則をみる限り株式市場の温度感を表
す指標の一つであり、新たに拡大している商品の動向を含め、今後とも丁寧に確認していくことが
必要である。また、こうした新たな商品がどのような特性を持ち、とくにストレス時に金融市場にどのような影響を与えうるのかについて、理解を深めていくことも重要であろう。」
としています。

2016年1月12日火曜日

ウォーレン・バフェットによる資産運用の10の教え

アメリカの金融情報サイトのGoBankingRatesの記事「10 Best Money Tips From Warren Buffett of All Time」より

1. Never Lose Money(絶対に損をしないように)
「ルールその1:絶対に損をするな。ルールその2:絶対にルール1を忘れるな」というのはバフェットの有名な教えです。
2. Get High Value at a Low Price(価値の高いものを安く手に入れなさい)
3. Form Healthy Money Habits(健全なマネー習慣を身につけなさい)
4. Avoid Debt, Especially Credit Card Debt(借金を避けなさい、特にクレジットカードは)
5. Keep Cash On Hand(手元に現金を確保しておきなさい)
6. Invest in Yourself(自分自身に投資しなさい)
7. Learn About Money(お金について学びなさい)
8. Trust a Low-Cost Index Fund for Your Portfolio(ポートフォリオは低コストのインデックスファンドに預けなさい)
9. Give Back(還元しなさい)
10. View Money as a Long-Term Game(長期的視野でお金をみなさい)



スノーボール(改訂新版)〔上〕 ウォーレン・バフェット伝 (日経ビジネス人文庫)
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2016年1月2日土曜日

日経新聞の編集委員3人が紹介する資産運用基礎体力向上のためのお勧め書籍

日本経済新聞で株式市場、金融政策、資産運用などを取材する編集委員3人が紹介するマーケットや経済の動きを理解するための「基礎知力」を高めるためのお勧め書籍を紹介しています。
日経(2016/1/1)今年こそ読みたいマネー本 編集委員座談会より

記事中の各人のご発言や推薦理由と合わせて挙げてみました。

○田村正之編集委員
・『株式投資』(ジェレミー・シーゲル著、日経BP社)
個人的に好き。初版は1994年で、いま第4版。
長期で株式投資をすると誰でもお金持ちになりますよという話を、1802年から2006年までの200年を超える米国の長期データに基づいて書いている。
経済成長と株価、景気循環と株価、アノマリー、テクニカル分析、行動経済学など、非常に幅広い分野について基礎的なことを書いてある。

株式投資 第4版
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ジェレミー・シーゲル
日経BP社
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・『敗者のゲーム』(チャールズ・エリス著、日本経済新聞出版社)
これ一応、私のバイブルなんで読んでほしい。チャールズ・エリスさんが12年に来日したときにインタビューしたんだけど、当時はリーマン・ショックの後で、効率的市場仮説に対する風当たりが非常に強かった時期。エリスさんは「批判はわかるが、インデックス投資も効率的市場仮説も個人が取り得るべき比較的悪くない手段。アセットアロケーションをちゃんと考えて、いろいろなものに分散するのがお薦めだ」と言っていた。そして、「大事なのは世界に投資をし続けることだ」と。

敗者のゲーム〈原著第6版〉
チャールズ・エリス
日本経済新聞出版社
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・『ファスト&スロー(上・下)』(ダニエル・カーネマン著、早川書房)
それほど金融知識のない人でも面白く読めると思う。



○北沢千秋編集委員
・『ウォール街のランダム・ウォーカー』(バートン・マルキール著、日本経済新聞出版社)
株式投資の基本理論や歴史の勉強になる。基本のポートフォリオを勉強しましょうということをわかりやすく書いているのがいい。ただ、私はそれだけじゃダメだと個人的には思うけど・
モダンポートフォリオ理論というのは壮大な虚構の世界である。インデックス投資というのは優れた発明だと思うけど、プロパガンダがあまりにも強すぎて、みんなが「インデックス投資万歳」になってしまっているのが非常に危ない。
そもそも、インデックス投資のリターンは、世界経済の低成長と相まって低くなっているし、分散投資の効果も2000年代の半ば以降、3、4割減ったといわれている。そういう変化をもうちょっと考慮して、投資しなくてはいけない時代になっていると思う。
投資理論にたけた人たちは、自分のリスク許容度に合わせたポートフォリオを計算できると思うけど、一般の投資家がそれをできるのかというと、非常に難しいと思うんだよね。そうやってハードルを高くしてきたことが、日本で資産運用がなかなか広がらない原因になってきたのではないかな。

ウォール街のランダム・ウォーカー <原著第10版>―株式投資の不滅の真理
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(関連記事)2010/12/31 ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理 バートン・マルキール/著 井手正介/訳


・『人生と投資のパズル』(角田 康夫、文芸春秋)
行動経済学でお勧め。現実のマーケットに即した本で読みやすい。

人生と投資のパズル (文春新書)
角田 康夫
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・『「増やすより減らさない」老後のつくり方』(平山賢一著、講談社+α新書)
アクティブ対インデックスといったって、期間によって違うじゃないかと。インフレの時代にはどうやらアクティブのほうがいいみたいよ、ということを実証的に書いている。同時に、老後の資産運用はリスクを一番に考えましょうといっている。
景気の局面によって資産構成を変えようと。

「増やすより減らさない」老後のつくり方 (講談社+α新書)
平山 賢一
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・『新 賢明なる投資家 上・下』(ベンジャミン・グレアム著、パンローリング)
古典を読んで、原点回帰をすべき時代なのではないか。
この本には、株式投資のリスクをどうやって抑制するかということが書いてある。「安全域」というのがキーポイントなんだけど、値が高いときに変な株を買うから失敗するわけで、高くない株価になるまで待てばそんなに大損しないでしょということを書いてある。銘柄選択の本でもあるんだけど、個人にわかりやすくリスクを説いている本だと思う。



○清水功哉編集委員
・『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?』(藤沢数希著、ダイヤモンド社)
「効率的市場仮説」を非常にわかりやすく書いた本。


(関連記事)マネーの知恵(仮)2012/9/19 外資系金融の終わり―年収5000万円トレーダーの悩ましき日々(藤沢数希/著)読後の感想


・田中泰輔さんが21年前に書いた『金融・為替・商品 マーケットはなぜ間違えるのか』(東洋経済新報社)
行動経済学がまだ有名でない時代に、彼は直感的に、「マーケットというのは非常に人間的な部分で動いている、そこを解明しないとわからない」という分析をした。

金融・為替・商品 マーケットはなぜ間違えるのか―揺れる相場の情報行動学
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・山崎元さんと水瀬ケンイチさん『ほったらかし投資術』(朝日新書)
なかなか面白かった。要するに、ある程度大ざっぱにやればいいんじゃないかと。
(田村さん)あんまり難しく考えずに、まず安全資産とリスク資産の配分を決めて、リスク資産は日本株と外国株を半分ずつという感じで、だいたいベストの配分になるんじゃないかと。山崎元さんはインデックス派だけど、この本は北沢さんが言ったような問題意識を取り入れているのがいい。インデックス派って割と原理主義者も多いからな……。

全面改訂 ほったらかし投資術 (朝日新書)
山崎 元 水瀬ケンイチ
朝日新聞出版 (2015-06-12)
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(関連記事)マネーの知恵(仮)2015/7/25 [感想・書評]全面改訂 ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド 山崎元 水瀬ケンイチ/著