日経(2013/12/26付)「上場企業ストックオプション 1株1円広がる」では、1株1円で買えるタイプのいわゆる「株式報酬型ストックオプション」が主流になってきていると伝えています。
企業が無償で役員や従業員にストックオプションを割り当てる。役員と従業員は1株当たり最低額の1円を支払って株式を取得し、市場で売却すれば利益が得られるという仕組みです。
参考記事:マネーの知恵(仮) 2011/10/9
「行使価格1円」 株式報酬型ストック・オプション
直近ではファーストリテイリング、ウエルシアホールディングスの導入事例を伝えています。
役員退職慰労金の廃止と併せて導入を決める企業も多いようです。
タワーズワトソン(米コンサルティング会社)が日本で6月末の株主総会後に毎年実施している調査によると、2013年は1年前より48社多い300社が導入し過去最高だった。一方、通常型は206社と26社減。通常型は割当日を含む月の前の月の平均株価を行使価格に設定することが多い」とのことです。
タワーズワトソン 2013年12月26日
ストックオプション付与概況~ 株式報酬型ストックオプションへのシフトが定着 ~
http://www.towerswatson.com/ja-JP/Press/2013/12/Towers-Watson-Japan-Summary-on-Stock-Option-Grant
2012年7月1日~2013年6月末日までの1年間に、ストックオプションを実際に付与した事実を、プレスリリースにより発表した企業を対象に集計
調査結果概要:
① 全上場企業ベース
この1年間に付与した企業は476社(昨年:448社)
上記476社の内訳
通常型ストックオプションを付与した企業は206社(昨年:232社)
株式報酬型ストックオプションを付与した企業は300社(昨年:252社)
両方を付与した企業は30社
2013年6月末時点での全上場企業の約4割が過去に1度以上付与を実施
昨年調査においてストックオプションを付与した448社中314社が本年も付与、昨年からの継続率は約70%
② 時価総額(2013年6月末日時点)上位100社ベース
この1年間に付与した企業は38社(昨年:36社)
上記38社の内訳
通常型ストックオプションを付与した企業は12社(昨年:15社)
株式報酬型ストックオプションを付与した企業は32社(昨年:27社)
両方を付与した企業は6社
100社中、過去に1度以上ストックオプションの付与を実施した企業は61社
昨年調査においてストックオプションを付与した36社中33社が本年も付与、昨年からの継続率は約92%
森田純夫氏(タワーズワトソン ディレクター 経営者報酬部門統括)によると、「株主に対する説明責任を果たそうとする企業の努力の表れ」が傾向として出ているということです。
また、「権利行使の際に一定の業績の達成を条件として定める企業も、ごく一部であるものの、現れはじめており、またその数は増加傾向にある」と解説されています。
これは、「業績目標コミットメント型ストックオプション」と呼ばれ、権利行使可能までの期間を3年~5年程度に設定し、会社の業績を目標値に向上させて、会社の株価が権利行使価額(目標株価)に到達させないと、ストックオプションが行使できないという制度です。
プルータスコンサルティングが設計・導入の提案をしており、実績も月数件上げているようです。
http://www.plutuscon.jp/caseleads/recent/59/
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