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2016年11月29日火曜日

トランプ新大統領誕生を不安視するシリコンバレー

トランプ新大統領の話題が世界中のメディアでもてはやされています。日本でも連日多くのニュースで取り上げられ、特番も組まれています。
今のところ、トランプ新大統領の誕生を市場は好意的に受け止めていますが、移民排斥などの政策を不安視する声は相変わらず続いています。

2016年11月22日付日経新聞
グーグル生んだ移民の活力 新政権で消滅の危機  より

・これまでシリコンバレーなど米国のベンチャー企業をめぐる社会では、実力本位の人物評価で出自を問うてはこなかった
・ここ数年だけでも、非上場で時価総額10億ドルを超えるユニコーン企業が150社以上も生まれており、その半分は移民が創業
・グーグルやヤフーも元はスタンフォード大学で学んだ移民が創業したベンチャー企業
・しかしもしかしたらトランプ新大統領はビザの発行要件を厳しくするなど、移民と白人の対立が深刻化するような政策をとってしまうかもしれない
・現地の人は現状をとても不安ない思い出見守っている

2016年11月24日木曜日

フィンテックとロボアドバイザーは人間の営業にどう影響していくのか

ロボットやAIが社会を変えるという話題を多く目にするようになりました。
資産運用では、ロボアドバイザーのサービスが続々と登場しています。

コミュニケーション能力はロボットが人間に追いつくには、人間ばりの知性を持たないといけないので、当面は人と接する場面では人間の方が優位性を持つでしょう。

論文「フィンテックは資本市場と経済構造をどう変えるのか」(柳川範之)を参考に、今後の在り方を考えてみましょう。
http://www.jsri.or.jp/publish/review/pdf/5611/01a.pdf
記事要旨を一部抜粋
・テレビの天気予報ではお天気お姉さんが出てくる。天気の情報には予想される降水確率を画面に出せば足りるはず。
→同じ情報でも人間が笑顔で伝えることに意味があり、そのようなことができるところに人間の価値がある。

・証券会社の対顧客サービスでも同様で、わざわざ人間を使うところに重要なポイントがある。
どこまで人間を使うのかいいのかは微妙。
例えば、顧客が窓口に行かなくても、営業の人が飛んできてくれるとすれば、顧客は喜んで受け入れるでしょう。
この時、なぜ顧客は喜ぶのか。
もしかしたら、自分のために手間やお金をかけてくれるのが、大事な顧客として扱われていると思えて嬉しいのかもしれない。そうすると、人間でなく、非常に高価なロボットがやってきても、同じように嬉しいと感じることになるのかもしれない。
イケメンのロボットと中年のおじさんではどちらが嬉しいか。
生身のコミュニケーションなのか、顧客が求めているのはむしろイケメンのロボットかもしれない。
顧客が本当に何を求めているか。

・介護の現場。生身の人間から伝わる優しさが重要な役割を果たす。
例えば、下の世話をされるとき、人間よりロボットにやってもらった方が気持ちいいと感じる人がたくさんいる。


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2016年11月15日火曜日

日米金利差の上昇によりヘッジコスト控除後の米国債利回りがマイナスに(2016年11月)




国内債、為替を考慮した外国債券による債券利回りが低下し、インカム狙いの投資には厳しい投資環境が続いています。
三菱UFJ信託銀行2016年11月「バンクローン投資の魅力について」より、日米の利回り差、ヘッジコストの2016年11月足元のチャートが確認できます。
http://www.tr.mufg.jp/houjin/jutaku/pdf/u201611_1.pdf

2016 年2月以降、日銀のマイナス金利の導入により、日本の 10 年国債利回りはマイナスで推移している。 日米金利差は下記表の通り。
下記表は大統領選挙前までのものであるが、2016年11月中旬の足元では、トランプ氏の大統領選勝利により、米国金利が上昇している。



円金利の低下により、米ドルの対円ヘッジコストの上昇している。
下記表より1%弱だったヘッジコストが2016年以降、1%超まで上昇していることが分かる。


ヘッジコストの上昇により、ヘッジコスト控除後の米国債利回りの利回り水準はマイナスになっている。



為替ヘッジコスト控除後の外国債券利回りの低下等を背景に、投資対象の選択肢が狭まる中で、機関投資家を中心に利回り追求の動き (イールドハンティング)が活発化している。
一方で米国の利上げ観測がくすぶる中、変動金利型であり、通常の短期運用に比べて相対的に高い利回りが期待できるバンクローンへの投資が 2013 年頃から金融機関を中心に進み始めている。

2016年11月11日金曜日

全世界に拡大する中国人観光客、現地では現地では爆買い消費以外に爆買い投資も?

中国国家観光局が発表したデータによると、2015年の中国人の旅行者数はのべ41億2千万人に上りました。平均して1人3回は旅行していることになります。また海外旅行をした人ののべ人数は1億2千万人でした。
爆買いと言われる買い物規模も多く、2015年に中国人が海外で買い物をした金額の合計は約10兆円に達します。また地域別にみた場合、日本、韓国、欧米の先進国では、一人あたりの平均買い物額が10万円を超えています。なお、2015年の中国人海外旅行者の1人あたり平均消費額は約18万円です。傾向として、年々中国人旅行者の使える金額の幅は大きくなってきており、買い物や食事に使われる金額も多くなってきています。また年々量より質を重視する傾向になってきています。

なお、爆買いの様相を見せている中国人観光客ですが、彼らの買い物は一般商品に限りません。リゾート地に出向いては、現地不動産を物色し購入するということもしています。
中国商務集団の呉亜最高執行責任者(COO)は、「一部の観光客は米国やマレーシアなどにリゾートに出かけて、現地の環境が素晴らしいと感じると、そこで不動産を買うことを考えるようになり、ホテルを利用しなくなる。中国人の米国での投資額は11億ドル(1ドルは約104.4円)を超えた。報道によると、ロンドンやオーストラリアでは、中国人観光客が投資・購入するため、現地の一部地域で不動産価格が値上がりしたという」と言っています。

国際連合世界観光機関(WTO)のデータを見ますと、2012年以降の海外旅行消費国ランキングで中国は1位を取り続けており、この市場はさらに発展を続けるでしょう。また投資も同時に増え続けていくことが予想されています。

(参考)
人民日報日本語版
世界経済を牽引する中国人観光客 買い物6841億元